Algorithmic and High-Frequency Trading (Mathematics, Finance and Risk) Hardcover – June 8, 2015

こちらは読んだらすぐにアルゴトレーディングを実装できるようになる本ではなく、アルゴトレーディングを数学的に解析した本です（数学書）。こちらの本は以下の３つのセクションに分かれています：１．マーケットの統計的な分析２．Optimal control＋stoppingの説明３．Optimal control＋stoppingのマーケットへの応用例確率解析が理解できれば大体読み進められる本で、数学書にしては「定理とその証明」は少なく、セクション３で具体例が豊富に挙げられています。その例を読み進めることによって、セクション２で説明されたOptimal control+stoppingの手法が身についていく気がしました。マイクロストラクチャーを取り扱う金融数学に興味を持たれている方にお薦めですが、Optimal control＋stoppingの解説も簡潔ですので、こちらに興味のある方にもお薦めです。

序盤のマーケットメイク理論は一般的とはいえ、役に立たなくもないが、後半の高級数学を交えた、トレード理論については、(投稿者の英語力や数学力に問題がなければ、)「こういう数式が使われてますよ」という紹介を淡々とするだけの駄本であるように感じられた。つまり歴史的な視点、その数式がいかなる用途や必要性で、その式構造に至ったかの経緯が、書かれていないのである。これでは実務での応用には展開できないと感じた。というか途中で切った。