The Bluest Eye (Vintage International) Paperback – May 8, 2007

Very neatly wrapped. The book itself was also in a really good condition! Thank you so much!

good

This story is absolutely beautiful.

とてもとても哀しい物語です。この女の子達と同世代の子供達にこそ読んでもらいたい1冊です。

ただ悲しい物語として読むのではもったいない。今回はkindleで読んだが、ペーパーバックで一語一語をかみしめながら読み返したい作品。それにしてもPecolaの存在のなんと悲しいことか。友だちのフリーダ、クローディアの存在が読者としての私にとって救いだった。

１９４０年代のオハイオを舞台に描かれる、貧しい黒人家庭の物語です。短く簡単な英語と、黒人独特の口語で綴られる本書はまるで詩集のようです。今独特のファッションに身を包んで街を歩く黒人はとても自由で堂々として見えますが、Black is Beautiful という標語が使われるようになったのも７０年代を過ぎてからのことです。 こんなに悲惨な毎日じゃ生きていてもあんまり良いことはないんじゃないか、と一瞬考えてしまったのは私のとんでもない思いあがりで、こういった人々が黒人文化を必死に支えてきたおかげで現在の繁栄があるのでしょう。完全な平等への道のりはまだまだ遠いようですが。

人為的に白人によって作られた美意識的価値観にどれだけ黒人社会が影響されていたか、その影に翻弄されたかのように、おのれ自信を正当化するために犠牲者を求める人々。人種ののるつぼと呼ばれるアメリカとそういう感覚は違っても、排他主義な傾向は日本でもみられるのではないでしょうか。さすがノーベル文学賞をとった作家だけあって、ナレーションも結末をにおわせる様なスタイルをとったり、時代設定を支える周りの描写のし方も凝りに凝ってます。

大学の卒論用に購入しました。